こんにちは。AI Native の田中です。
先日、ContentGenというAI記事自動生成サービスを開発しました。数時間でメディアサイトを立ち上げ、記事を自動で生成・投稿する仕組みを構築できたのは、microCMSとCursor GPT-5の組み合わせのおかげです。
この記事では、WordPress不要の次世代CMS開発術として、microCMSとCursor Agent 2.0を使った超高速開発の実体験を共有します。
ContentGenサービス
AIで自動で記事コンテンツが生成できるサービス
- 公式サイト: https://contgen.jp/
- メディアサイト: https://contgen.jp/mag(本記事で開発したメディアサイトはこちら)
なぜこのメディアを開発したのか
そもそもなぜこのメディアを作っているのかというと、ContentGenというAI記事自動生成サービスをグロース(成長)させるためです。
オーガニック検索での集客戦略
サービスをグロースさせるためには、自動的にコンテンツマーケティングを仕掛けていく必要があります。しかし、広告で回して集客するのではなく、オーガニック検索(SEO)で集客しようと考えました。
メディアの成長 = サービスの証明
このメディアは単純に集客する手段の1つというわけではありません。このメディアが伸びることによって、ContentGenというサービスがいかに意味のあるものかを証明できるからです。
メディアの集客のグロースとサービスのグロースが紐づいているため、相互に成長を促進できる仕組みになっています。
他のAI SaaSやクライアント支援への応用
また、この仕組みは他のAI SaaSを作ることや、クライアントのご支援をさせていただくときにも、非常に意味のあるポイントになると考えて開発しました。
AI記事自動生成 × オーガニック集客という成功モデルを、様々な業界・サービスに横展開できる可能性があります。
💡 AI時代のアトリビューション戦略の重要性
オーガニック集客を実現した後、集客後のアトリビューション戦略が極めて重要になります。AI時代においては、どのコンテンツが成果につながったのか、どの経路で顧客が獲得できたのかを正確に追跡・分析することが競争優位性を生み出します。詳しくは「AI時代のアトリビューション戦略」をご覧ください。ContentGenのようなサービスを導入することで、コンテンツマーケティングとアトリビューション分析を一体化させ、データドリブンな成長戦略を実現できます。
なぜmicroCMSとCursorを選んだのか
今回のプロジェクトでは、記事の自動生成と配信を効率化することが最優先でした。そのため、以下の条件を満たすCMSとツールを選定しました。
CMSに求めた要件
- API-first: 外部システムから記事を自動投稿できる
- 軽量・高速: WordPressのような重い管理画面は不要
- 開発スピード: 短時間で立ち上げられる
- 柔軟性: カスタマイズが容易
- 運用コスト: メンテナンスの手間が少ない
microCMSを選んだ理由
| 項目 | microCMS | WordPress | コメント・補足 |
|---|---|---|---|
| 設計思想 | API-First(ヘッドレスCMS) | モノリシックCMS(PHP+DB) | microCMSはJamstack構成に最適。WordPressはWebサーバー常駐型。 |
| API実装 | REST / GraphQL(ネイティブ) | REST API(4.7以降コアに標準搭載) | 「WordPress=追加実装」は誤り。拡張やカスタムAPIはプラグイン必要。 |
| セットアップ時間 | 約5〜10分(登録後すぐ使用可) | 約1〜2時間(サーバー設定含む) | WordPressもマネージドWPなら10分程度。ただし環境依存。 |
| 管理画面UI/UX | シンプルで直感的 | 多機能だがやや複雑 | 開発者・編集者双方で意見が分かれるポイント。 |
| セキュリティ更新 | SaaS側で自動 | 管理者が手動または半自動 | WordPressは脆弱性の標的になりやすく更新が頻繁。 |
| 拡張性 | API連携ベース(自由度高) | プラグインベース(数万種類) | WordPressは非開発者でも拡張容易。microCMSは開発者向け。 |
| スケーラビリティ | サーバーレス・CDN配信で自動スケール | サーバー性能・キャッシュ構成に依存 | WordPressは負荷対策(キャッシュ/クラスタ構成)が必要。 |
| データベース | SaaS内部に隠蔽(直接アクセス不可) | MySQL/MariaDBを直接管理 | microCMSは安全だが柔軟なクエリ不可。 |
| デプロイ構成 | Next.js / Nuxt / Astro など静的ビルド | Apache / Nginx / PHP | Jamstack環境に最適。WordPressは従来型LAMP構成。 |
| マルチユーザー/権限 | 標準でロール権限あり | 標準で詳細なロール設定可 | どちらも十分。ただしWPはより細かく制御可能。 |
| コスト(初期) | 0円(無料プランあり) | 0円(オープンソース) | ただしWordPressはサーバー代(月500〜2,000円程度)発生。 |
| コスト(月額) | 無料〜約12,100円(税込) | サーバー費用+メンテナンス代 | WordPress運用実質は月1,000〜5,000円が相場。 |
| API制限(無料プラン) | 月20GB転送まで(超過で制限) | 制限なし(サーバー依存) | 「無制限」は誇張。転送量制限あり。 |
| マルチサイト運用 | 有料プラン(Business以上)で可 | 標準でマルチサイト機能あり | WPは企業向け大規模サイトに強い。 |
| SEO対応 | フロント実装依存(Next.jsなど) | プラグイン(Yoast / All in One SEOなど)で対応 | WordPressの方がノーコードでSEO設定しやすい。 |
| ホスティング依存 | 不要(SaaS提供) | 必要(自前サーバー or ホスティング) | microCMSは管理不要だが自由度低。WordPressは完全制御可能。 |
実は、私は前職でmicroCMSを使った経験があり、その使いやすさとAPI連携の柔軟性を知っていました。今回もContentGenというサービスで記事の自動連携をするなどサービスでの実装のしやすさを考慮してmicroCMSを選択しました。
💡 microCMS料金プラン
microCMSの詳細な料金プランについては、公式料金ページをご確認ください。無料プランから利用でき、プロジェクトの規模に応じて柔軟にプランを選択できます。
Cursor GPT-5を選んだ理由
開発ツールとしてCursor Agentを選んだ理由は以下の通りです。
- GPT-5の高い理解力: 仕様を伝えるだけで、ほぼ完璧なコードを生成
- Plan Mode: 実装前に構造を整理してくれる
- エラー解消が速い: 手動介入をほとんど必要としない
特に、2025年10月30日にリリースされたCursor Agent 2.0では、UIが大幅に改善され、計画フェーズとビルドフェーズが明確に分離されました。これにより、開発がさらにスムーズになりました。
💡 Cursor vs Claude Codeの比較
以前はClaude Codeも使用していましたが、Cursor 2.0のリリース後はCursorを優先して使うようになりました。Claude Codeもほぼ同じことができますが、UIの使いやすさとPlan Modeの利便性の差が決定的でした。詳しくは後述の比較セクションをご覧ください。
Cursor × GPT-5での開発体験:数時間で完成
今回の開発では、Cursorに仕様を伝えるだけで、ほとんどのコードを自動生成できました。
開発フロー
# 1. microCMSでAPIキー取得(5分)
# 2. Cursorで仕様を入力(10分)
# 3. 自動コード生成(1時間)
# 4. エラー修正とテスト(30分)
# 5. Vercelにデプロイ(10分)
# 合計: 約2時間
Plan Modeの活用
Cursor 2.0のPlan Modeは、実装前に以下を整理してくれます。
- ディレクトリ構成: ファイル配置の提案
- コンポーネント設計: 2カラムレイアウト、記事一覧、記事詳細
- API連携: microCMS APIの呼び出しロジック
- エラーハンドリング: 例外処理の実装方針
この計画フェーズがあることで、行き当たりばったりの開発を避け、最初から整理された構造で実装できました。
ほぼ全自動のコード生成
Cursorに以下の仕様を伝えるだけで、コードが完成しました。
仕様:
- 2カラムレイアウトのメディアサイト
- 記事一覧ページ(ページネーション付き)
- 記事詳細ページ(Markdown対応)
- microCMS APIから記事取得
- Next.js + TypeScript構成
これだけの仕様入力で、記事一覧ページ、記事詳細ページ、microCMS API連携、型定義まで、Cursorが全て自動生成してくれました。
エラー解消もスムーズ
開発中に発生したエラーも、Cursorにエラーメッセージをコピー&ペーストするだけで、自動的に修正してくれました。
- 型エラー: TypeScript型定義の自動修正
- API呼び出しエラー: 環境変数の設定ミスを指摘
- レイアウト崩れ: Tailwind CSSクラスの最適化
通常のコーディングでは、エラー解消に数時間かかることもありますが、今回はわずか30分で全て解決しました。
Cursor Agent 2.0のリリースと改善点
2025年10月30日、Cursor Agent 2.0がリリースされました。このバージョンでは、以下の点が大幅に改善されています。
主な改善点
| 機能 | v1 | v2 |
|---|---|---|
| Plan Mode | ✅ あり | ✅ 計画フェーズを明確化 |
| GitHub連携 | ✅ PR自動作成可能 | ✅ ログインしてPR自動作成 |
| PRレビュー | ✅ レビュー可能 | ✅ Web上で直接レビュー可能 |
| コード修正 | ⚠️ UIがやや見づらく変更差分がわかりづらい | ✅ Web上で直接修正可能、UIが改善 |
| UI/UX | ⚠️ エージェント部分が細く見づらい | ✅ シンプルで直感的 |
Cursor 2.0 × GitHub 連携でできること
Cursor 2.0でGitHubアカウントと連携すると、以下の機能が利用できます。
- PRレビュー自動化(Bugbot): PR作成後、自動でコード解析を行い、レビューコメントやPRサマリーを生成
- レビュー→修正の往復を短縮: "Fix in Cursor"ボタンから該当箇所へジャンプし、Cursor上で素早く修正
- ブラウザ実行で動作確認: ネイティブ・ブラウザツールを使って変更内容をリアルタイムにテスト
- GitHub連携の基盤: MCP(Model Context Protocol)経由でPR一覧取得・コメント取得等を実現
Cursor 2.0はGitHub連携とBugbotにより、レビュー〜修正〜再プッシュをCursor中心で完結できます。従来のCodeRabbitや自前のGitHub Actionsによるレビュー自動化は、多くのケースでBugbotに置き換え可能ですが、最終的なマージ操作はGitHub側で行います。
💡 CodeRabbit / GitHub Actionsとの比較
以前はCodeRabbitやGitHub Actionsを使ってPRレビューを自動化していましたが、Cursor 2.0のBugbot機能により、多くのケースでこれらのツールが不要になりました。Bugbotはコミット後にPRをレビューし、自動でサマリーやコメントを生成してくれます。また、CLI + GitHub Actionsを使った方法も公式で提供されているため、既存の自動化フローとの統合も可能です。
Cursor vs Claude Code:使い分けのポイント
私は以前、Claude Codeも頻繁に使用していましたが、Cursor 2.0リリース後はCursorを優先するようになりました。
ツール比較
| 項目 | Cursor 2.0 | Claude Code |
|---|---|---|
| コード生成速度 | ✅ 高速(GPT-5) | ✅ 高速(Claude 4.5 Sonnet) |
| GitHub連携 | ✅ ネイティブサポート | ✅ 自動PR作成可能 |
| PRレビュー | ✅ Web上で可能 | ✅ 自動レビュー対応 |
| Plan Mode | ✅ あり | ✅ 対応 |
| UI/UX | ✅ シンプルで直感的 | ✅ シンプルで使いやすい |
| 価格 | $20/月 | $20/月(Max Proプラン $200/月) |
v2で差が縮まった両者の違い
実は、Claude Codeもほぼ同じことができるようになっています。両ツールの主な違いは以下の3点です。
- AIモデルの違い: GPT-5 vs Claude 4.5 Sonnet(どちらも高性能)
- UIの最適化: Cursor 2.0のUI改善が大きな差別化ポイント
- Plan Modeの利便性: Cursor 2.0では計画フェーズがより明確化
Cursor 2.0のリリースにより、以前ほど両者に大きな差はなくなりました。むしろ、UIの使いやすさやPlan Modeでの開発体験の違いが選択の決め手になります。
Cursorを使うべきケース
- UI/UXの快適さ重視: エージェント部分が見やすく、変更差分が明確
- 計画的な開発: Plan Modeで構造を整理したい
- GPT-5の性能活用: OpenAIの最新モデルを使いたい
Claude Codeを使うべきケース
- Claude 4.5の推論能力: Anthropicの最新モデルを使いたい
- コスト重視: 基本プラン($20/月)で十分な機能
- 既存コードの理解: コードベースの分析に強い
私の場合、80%はCursor、20%はClaude Codeという使い分けになっています。ただし、これは個人の好みによるところが大きく、どちらを選んでも高品質な開発体験が得られます。
ContentGen実装:AI記事自動生成システム
ContentGenは、AIで記事を自動生成してmicroCMSに投稿し、メディアサイトに公開するシステムです。
システム構成
[ContentGen]
(AI記事自動生成)
↓
[microCMS API]
↓
[メディアサイト]
https://contgen.jp/mag
自動化ワークフロー
- AI記事生成: 指定トピックの記事を自動生成
- 品質チェック: SEOスコア・可読性を検証
- microCMS投稿: APIで自動投稿
- 公開: メディアサイトに即座に反映
このパイプラインにより、1日に数十記事を自動公開できます。
ContentGenサービス
AIで自動で記事コンテンツが生成できるサービス
- 公式サイト: https://contgen.jp/
- メディアサイト: https://contgen.jp/mag(本記事で開発したメディアサイトはこちら)
興味がある方は、ぜひアクセスしてみてください。
記事品質向上への覚悟とアルゴリズム開発
ContentGenは、単に記事を量産するだけではありません。私たちは、SEOで評価される高品質な記事を生成することにコミットしています。
品質向上の課題
AI記事生成において、以下の課題があります。
- 独自性の欠如: 他サイトと似た内容になりがち
- 表面的な情報: 深い洞察が不足しがち
- SEO最適化不足: キーワード戦略が弱い
- 可読性の問題: 機械的な文章になりがち
品質改善アルゴリズムの開発
これらの課題を解決するため、独自の品質改善アルゴリズムを開発中です。
| 項目 | 従来のAI記事 | ContentGen |
|---|---|---|
| 独自性スコア | 60-70% | 80-90%(目標) |
| SEOスコア | 70点 | 85点以上(目標) |
| 可読性 | やや低い | 人間ライター並み(目標) |
| 情報の深さ | 表面的 | 専門的な洞察あり(目標) |
品質向上戦略
- 専門家監修: 業界専門家による記事チェック
- SEOアルゴリズム: キーワード最適化とメタデータ生成
- 独自性検証: コピペチェックと独自視点の追加
- 継続的改善: ユーザーフィードバックを反映
品質に妥協しない。これが、ContentGenの最大の強みです。
コンテンツマーケティング支援のご相談
AI Nativeでは、コンテンツマーケティングの戦略立案から実装までを総合的に支援しています。
提供サービス
- AI記事生成: ContentGenを活用した記事量産
- CMS構築: microCMSを活用したメディアサイト開発
- SEO最適化: 検索流入を最大化するコンテンツ設計
- マーケティング戦略: データ駆動型のコンテンツ戦略
よくある質問
Q1. microCMSとWordPressのどちらを選ぶべきですか?
A. 以下のような場合は、microCMSを推奨します。
- API連携を重視する場合
- 外部システムから記事を自動投稿したい場合
- サーバー管理の手間を減らしたい場合
- 高速な開発を求める場合
一方、プラグインエコシステムを活用したい場合や、既存のWordPressサイトを運用している場合は、WordPressが適しています。
Q2. Cursorの学習コストはどれくらいですか?
A. CursorはVS Codeベースなので、VS Codeユーザーならほぼゼロです。初めての方でも、1-2日で基本操作を習得できます。
Q3. ContentGenの料金体系を教えてください
A. 現在、正式リリースに向けて準備中です。詳細は公式サイトでご確認ください。
Q4. AI記事の品質は本当に高いのですか?
A. ContentGenでは、独自の品質改善アルゴリズムを開発中です。従来のAI記事と比較して、独自性スコア80-90%、SEOスコア85点以上を目標にしています。
Q5. Cursor 2.0のGitHub PR機能は無料ですか?
A. GitHubアカウントでのログインは無料です。PR作成やレビュー機能も、Cursorの通常プラン($20/月)に含まれています。
まとめ:microCMS × Cursor GPT-5で開発を加速
この記事では、microCMS × Cursor GPT-5を使った超高速開発の実体験を共有しました。
重要なポイント
- microCMS: API-first設計で外部連携が容易、数分でセットアップ完了
- Cursor 2.0: Plan Modeと GitHub PR連携で開発効率が大幅向上
- 開発時間: 従来数日かかる開発が、数時間で完成
- ContentGen: AI記事自動生成で、メディア運営を効率化
- 品質へのこだわり: SEO最適化と独自性を重視したアルゴリズム開発
WordPressから脱却し、次世代CMSでコンテンツマーケティングを加速させたい方は、ぜひmicroCMS × Cursorの組み合わせをお試しください。
また、コンテンツマーケティング・記事作成の代行や作成で悩まれている方はContgenをお試しください。




