2社目創業で実践しているAIドリブン経営の具体的な取り組み

田中 慎

田中 慎

CEO / PM / Vibe Coder

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2社目創業で実践しているAIドリブン経営の具体的な取り組み

今回は、2社目創業に向けて実際に取り組んでいるAIドリブン経営の具体的な実践例をご紹介します。

📝 本記事は継続的に更新される記事です
新しい実践事例や学びを得次第、内容を追記・更新していきます。定期的にチェックいただければ、最新のAIドリブン経営の取り組みをご覧いただけます。

この記事は誰向けか

この記事は以下のような方々に向けて書いています:

  • 経営者・事業責任者
    AIを活用した新しい経営モデルの構築に興味がある方、少人数で大きな成果を出したい方
  • 開発リーダー・PM
    AIツールを活用した開発プロセスの革新、チーム生産性の向上を目指す方

従来の組織運営や開発手法に限界を感じ、AIを活用した新しいアプローチを模索している方々にとって、参考になる内容になれば幸いです。

1. プロダクト・事業開発:AIを活用した高速イテレーション

現状の開発・ビジネスプロセス

現在、1人で創業準備と事業開発を進めている中で、以下のような業務分担で取り組んでいます。

業務領域 担当者 備考
顧客折衝 田中 クライアントワークの場合のみ
マーケット選定 田中 自社SaaSの場合
事業戦略 田中 会社全体と各SaaS事業で作成
要求定義 田中 -
要件定義 田中 -
開発(フロントエンド・バックエンド・インフラ・テスト) 田中 -
開発(QA・セキュリティ) 外部CTO業務委託 -
営業 田中 -
CS 田中 -

現在は1人での創業準備と事業開発を進めていますが、今後チーム拡張を予定しています。助けていただける方は採用情報からご確認ください。

自社開発の最速化

私たちは「開発→プロダクト作成→販売」のサイクルを最速で回すことを重視しています。AIを活用することで、従来数ヶ月かかっていたプロトタイプ作成を数週間で完了できるようになりました。

クライアントワークと自社SaaSの連携

開発やマーケティングのコンサルティング、ハンズオン開発、オペレーション構築などのクライアントワークを通じて得た知見を、自社SaaSの開発に活かしています。クライアントの課題解決のために自社SaaSを提案することで、実用的なプロダクトの検証も同時に行っています。

AIツールによる開発速度の向上

Cursor、Claude Code、Gemini CLIなどの登場で、AIを活用することで開発速度が大幅に向上し、1日16時間の開発を複数プロダクトで同時進行できるようになりました。

アジャイル開発プロセスの進化

従来のスプリント開発では通常1-2週間単位での計画と振り返りが必要でしたが、その形も変化していくと考えています。チームが拡張された場合の役割分担や進捗管理は新たな課題となりますが、少数精鋭チームでは1人が1つのプロダクト、または複数プロダクトを並行して開発し、定期的に進捗を報告する形式が主流になるでしょう。

→ AI Nativeの会社・開発についてどう考えているのかについてはこちら

役割分担、進捗管理が今後課題となりそうな中、新しいプロジェクトマネジメントのやり方について実験的に取り組んでいる内容についてご紹介していきます。

2. AIフル活用のプロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントシステム

自社開発中のマルチプロジェクトマネジメントSaaS

独自SaaSによる統合タスク管理

プロジェクトマネジメントやタスク管理については、現在独自SaaSを開発中です。このシステムは、開発プロジェクト、コンサルティングのクライアントごとの管理、創業に向けたコーポレートのタスク管理など、複数の事業領域を総合的にマネジメントできる統合プラットフォームとして設計されています。

Claude Codeとの連携による自動化

プロジェクトが追加されたり、タスクが思いついた際は、Claude Codeにそのまま投げるか、ローカルで開発ディレクトリが作成された際にはそのディレクトリを自動的に読み取り、開発のプロジェクト内にあるspec/todosなどからタスクを自動的に作成する仕組みを構築しています。 Claude Codeと対話しながらタスク整理、プロジェクトマネジメントを行うことで、人間の創造性とAIの効率性を最大限に活用しています。

マルチプロジェクトの可視化と通知システム

マルチプロジェクトのマネジメントについては、サービス内のマルチプロジェクトガントチャートで可視化し、その日のタスクはLINEに通知する仕組みを開発。複数のSaaSの利用やデータ連携を行わなくても良いため、シームレスな業務管理が可能になっています。

今後の展開と事業化

今後入社いただく方には、自社SaaS+AIをフル活用していただき、どんどん業務の越境を行っていただく予定です。また、このシステムにニーズがある企業様向けには、販売も予定していますので、ぜひお問い合わせください。

3. 資料作成:AIと人間の協働による高品質化

Genspark + Cursor の組み合わせ

開発やコンサルティング事業においてはお客様へのご提案をさせていただいております。 資料作成では、まずCursorで概要の内容インプットしながら他の資料作成の構成テンプレートを合わせて選択して構成を練り上げます。 その後Gensparkに依頼するという二段階のアプローチを採用しています。これにより、人間的な質感がありつつ、AIでの統一性・効率性を両立させた高品質な資料を作成できます。

4. 営業:AIによる多言語対応と顧客管理の自動化

現在の営業体制

現在は、1人で創業準備+事業開発を進めており、ご紹介とインバウンド案件のみを受けさせていただいております。ご紹介いただいている皆様いつもありがとうございます。

海外案件の自動化対応

メディア事業において、海外からの案件に対しては自社SaaS「営業X」を活用しています。翻訳から返信、顧客管理、ステータス管理までの業務プロセスの9割を自動化し、メール文面の確認と返信ボタンを押すだけで対応できるようになっています。

従来のCRM/SFA SaaSの課題

過去はHubSpotやSalesforceなどのSaaSを利用していましたが、結局人が運用しないといけない状況でした。顧客データが入っていない、データが正しく入力されていないなど、運用しないとデータ更新が滞ってしまい、分析に使えず、経営の意思決定がしづらいなどの問題がありました。

手作業による課題を自社SaaSで解決

データを手で集計して計算すると、集計が間違っている、計算が間違っている、表示の仕方が理想通りではないなどの課題もあります。これらの問題を解決するために自社SaaSを活用することで、コストを削減しつつ、より効率的な営業を実現しています。

→ 営業AI SaaSについてはこちら

5. マーケティング:AI駆動のSEO・コンテンツ戦略

自社SaaSを活用した効率化

SEOやコンテンツマーケティングも自社SaaSを活用。特にSEO診断については新規開発中で、Claude Codeにルールを設定して自動実行する仕組みを構築しています。

コンテンツ生成の自動化

元々AIワークフロー・チャットボットの作成ツールであるDifyを活用したワークフローを作っていました。 しかし、SEOや読者の体験・記事オペレーションの拡張性を考慮して自社でコンテンツ生成SaaSを開発し、それを活用しています。

モデルの変更・商品データベースの連携・CMS連携なども含めて、SEOコンテンツ/記事制作オペレーションに必須な機能を盛り込んでいます。高品質なコンテンツを効率的に作成。AIの特性を活かしたSEO最適化も同時に実現しています。

→ 高品質な記事生成SaaSについてはこちら

6. 創業準備・コーポレート関連:AIによる業務効率化

既存SaaSの積極活用

freeeなどの既存SaaSを積極的に活用し、株式関連のコーポレート業務は最速でまとめて適宜外注。無駄な時間を削減し、本質的な業務に集中できる環境を整えています。

独自プロダクトによる業務効率化

マルチプロジェクトマネジメントSaaS

自社開発中のマルチプロジェクトマネジメントSaaS

事業計画、採用計画、ジョブディスクリプションの作成、数値シミュレーションなど、従来スプレッドシートやNotionで手作業していた業務をUIがないと分かりづらいため独自プロダクトを作成しています。

AIとの対話によるデータ更新

マルチプロジェクトマネジメントSaaS

自社開発中のマルチプロジェクトマネジメントSaaS

Claude Codeに依頼してAIと対話しながらそのままデータを更新しています。これにより、専門的なシミュレーション+人的リソースを大幅に削減し、戦略やシミュレーションなどの調査関連業務はAIに全て依頼し、実行業務に集中できるようになりました。

まとめ:AIと人間の共創による新しい創業モデル

PMI

AI Nativeの取り組みは、AIを単なる効率化ツールとしてではなく、事業の成長パートナーとして位置づけることで、従来の創業プロセスを根本的に変革しています。

AIと人間の役割分担の最適化

特に重要なのは、AIの得意分野(反復作業、データ処理、多言語対応)と人間の得意分野(戦略立案、創造性、関係構築)を明確に分離し、それぞれが最大限の価値を発揮できる環境を構築することです。

今後の展開:M&A事業・PMIへの展開

今後は、自社SaaS群/AI開発/AIワークフロー・オペレーションをフルに生かした、M&A事業・PMIを展開予定です。そのためには、経営/事業基盤を強固にしておく必要があり、インフラ基盤を整えております。

新しい組織設計、業務プロセス設計、仕組みの開発が次の時代には必須であり、 先頭に立ってディープダイブし続けることによって、新しい創業モデルを実現していきたいと考えています。

執筆者

田中 慎

田中 慎

CEO / PM / Vibe Coder

AI Nativeの創業者。AIと人間の共創による新しい価値創造を目指しています。