tldv × Difyでミーティング分析を自動化。文字起こしから要約・分類・ネクストアクションまで

田中 慎

田中 慎

CEO / PM / Vibe Coder

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tldv × Difyでミーティング分析を自動化。文字起こしから要約・分類・ネクストアクションまで

ミーティングの録画・文字起こしはできたが、要約やネクストアクション作成、商談の受注確度評価までを一貫自動化できていない——そんな課題を、tldvとDify(AIワークフロー)を掛け合わせて解決します。

本記事では、tldvとDifyを連携させたミーティングの議事録自動化システムの構築方法を詳しく解説します。議事録からSalesforce・HubSpotに連携するなどの内容は、続編の記事で詳しくご紹介する予定です。具体的な導入手順から実装テンプレート、料金プランまで、すぐに実践できる内容をご紹介します。

tldvとは?tldv 使い方と活用ポイント

tldvの機能概要

tldvは、ZoomやGoogle Meetの会議を録画し、文字起こしやハイライト生成を支援するツールです。日本語の議事録化にも対応し、要点抽出の精度と使い勝手が評価されています。勿論、弊社でも利用しています。

tldv 文字起こし・自動要約の基本

録画が終了すると自動で文字起こしが生成され、発言者の区別やタイムスタンプが付与されます。さらに要点の自動要約まで行われるため、会議直後に重要箇所へ素早くアクセスできます。必要に応じてハイライトを作成し、共有リンクで関係者とセキュアに共有できます。

tldv ハイライト・タグ活用(検索性の向上)

重要発言にタグやハイライトを付けることで検索性が高まり、商談・CS・開発など会議タイプごとに知見を横断的に辿れます。ナレッジの回収や再利用がしやすくなり、後続の分類や要約精度の向上にも寄与します。

tldvの共有・権限管理

リンク共有や権限設定により、必要なメンバーだけが録画・文字起こしへアクセスできます。監査ログや保管ポリシーと合わせて設計すれば、機密性を担保しつつチームで参照できます。

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Difyとは?Dify ワークフローでできること

Difyは、LLMアプリやワークフローをノーコード/ローコードで構築・運用できるプラットフォームです。プロンプト管理、ツール連携、データ取り込み、評価・改善までを一気通貫で扱えます。

Dify ワークフローの特徴

ブロック指向の設計で分岐や繰り返しを柔軟に表現でき、Google Sheets・Notion・各種DBなどの外部データを参照しながら処理を進めます。出力はSlackやメール、Webhookへ自動連携でき、評価指標やA/Bテストで継続的に品質を改善できます。

Dify エージェント/ツール連携

検索やDB参照、任意APIの呼び出しといったツールを組み合わせ、ルールベースとLLMを併用した堅牢な業務フローを実装できます。

📚 関連記事のご案内

より詳しい「Difyの拡張性」や「独自実装との比較(自社開発 vs Dify)」は、以下の完全ガイドをご参照ください:
AIワークフロー・Difyで業務効率化を実現する完全ガイド【2025年最新版】

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tldv × Difyのアーキテクチャ(連携イメージ)

最小構成で「すぐ使える」設計にしています。tldvには有料のビジネスプランでAPIが利用可能になりますが、Zapier連携を使えばAPI契約なしでも十分に実運用可能です。Zapier/Make、エクスポート、Google Drive/Sheets経由での連携により、コストを抑えながら自動化を実現できます。

🏗️ システム構成

  • 入力: tldv(録画・文字起こし・要約・ハイライト)
  • 中継: Google スプレッドシート(会議ログのストレージ)
  • 処理: Dify ワークフロー(分類・要約・ネクストアクション・スコアリング)
  • 出力: Slack/Notion/メール/CRM(HubSpotやSalesforce等はWebhook経由)

具体的には、tldvで得た録画・文字起こしをスプレッドシートに蓄積し、Difyのワークフローで会議の種類を自動判定、要約と次の打ち手を生成します。結果はSlackやCRMへ即時に流れ、対応漏れを防ぎます。

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手順ガイド:tldv × Dify 構築のやり方

導入担当者が1日で立ち上げられる実務的な手順です。

Step 1. tldv 使い方(録画・文字起こしの準備)

  1. tldvをZoom/Google Meetに接続
  2. ミーティングを録画し、自動文字起こしと要約を取得
  3. ハイライト/タグを会議タイプ別(商談/CS/開発 など)に付与
  4. 文字起こしデータのエクスポート/共有リンクを準備

Step 2. データ取り込み:Google スプレッドシートに集約

tldvからGoogle スプレッドシートへのデータ連携

データの取り込みは、Zapier/Makeでtldvの新録画イベントをトリガーにSheetsへ追加する方法、tldvのCSV/テキストを定期的に投入する方法、共有リンクの本文をApps Scriptで取得・パースする方法のいずれでも実運用できます。

📊 推奨カラム例

meeting_id | date | title | attendees | transcript_url | transcript_text | highlights | tags | owner | source

Step 3. Dify ワークフロー設計(分類・要約・ネクストアクション)

Difyワークフローの設計画面

Sheetsの新規行をトリガーにtranscript_textを取得し、まず商談・CS・開発・採用・社内・その他へ自動分類します(ルールとLLMのハイブリッド)。次に会議タイプ別テンプレートで要約・議事録を出力し、担当・期限・理由が明確な次アクションを少なくとも3件提示します。商談については受注確度・緊急度・価値の大きさを0–100で採点し、用語集やナレッジ(製品情報、過去QA、勝ちパターン)を参照して一貫性を保ちます。

⚠️ 重要な補足

この精度の高いスコアリングを実現するには、オリジナルデータの準備が必要です。CRM/SFA、その他の業務データを統合することで、より精度の高い返答が可能になります。単純なプロンプトチューニングだけでなく、コンテキストエンジニアリング(適切な文脈情報の設計と管理)が成功の鍵となります。

💡 ご提供物には、DifyのワークフローDSLファイルとプロンプトテンプレートが含まれます

Step 4. 出力先の自動連携

出力は、要約と次アクションをSlackの担当チャンネルへ投稿、Notionのデータベースへ1会議1レコードで保存、Webhook経由でHubSpot/Salesforceに商談メモ送信、さらにフォローアップメールの下書き自動生成といった形で一括自動化できます。

構築手順を詳しく知りたい方へ

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分類・スコアリング設計例(tldv × Dify ベストプラクティス)

会議タイプごとに評価軸を定義し、出力の一貫性と再現性を担保します。たとえば商談なら決裁者の関与や競合状況、次回の約束有無がスコアに反映され、CSなら解約兆候の語彙や利用頻度の変化を重み付けします。

会議タイプの分類(例)

カテゴリ サブカテゴリ
商談 新規/継続/アップセル/クロスセル
カスタマーサクセス 導入支援/定例/活用提案/障害対応
開発 要件定義/仕様検討/レビュー/障害分析
採用 書類選考/一次/最終/オファー
社内 企画/戦略/週次/振り返り

商談のスコアリング(例)

商談では受注確度や次アクションの明確さを0–100で採点し、競合状況、意思決定者の関与、タイムラインの妥当性も併せて評価します。

出力フィールド(推奨)

最低限以下のフィールドを揃えると、ダッシュボード化やCRM連携が滑らかになります。

  • summary(300–500字)
  • next_actions(担当/期限/具体アクション)
  • risks(阻害要因/未解決課題)
  • score_win, score_urgency, score_value
  • category, sub_category, keywords

実践的なスコアリング設計をご提供

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tldv × Dify テンプレート(ワークフローDSL・プロンプト付き)

すぐに運用開始できるテンプレート群をご用意しています。

📦 提供テンプレート

  • Dify ワークフローDSL(分類/要約/スコアリング/連携まで)
  • プロンプトテンプレート(会議タイプ別)
  • Google Sheetsスキーマ(推奨カラム/データ型/検証)
  • Zapier/Makeシナリオ例(レシピ)

すぐに使えるテンプレートセット

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料金・プラン(tldv × Dify 連携の導入支援)

目的に応じて、テンプレート提供と構築支援の2つのプランをご用意しています。

プラン 料金(税別) 内容
テンプレート提供プラン 15万円 • DifyのDSLファイル一式(分類/要約/連携テンプレート)
• Google Sheetsスキーマ、Zapier/Makeレシピ
• セットアップ手順書、検証チェックリスト
構築支援プラン 100万円 • 上記セットアップ支援2時間/要件定義ワークショップ30分
• Slack/Notion/CRM連携の動作保証
運用支援(オプション) 要相談 • 月次の品質レビュー/改善
• モデル/プロンプトの継続チューニング
• カスタム評価指標(受注確度 等)の設計と実装
• 社内トレーニング
• ナレッジ反映

15万円から始められる自動化ソリューション

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導入効果・ユースケース(tldv 自動要約 × Dify ワークフロー)

🎯 商談での効果

会議終了から5分以内に要約と次アクションをSlackへ通知。担当・期限・背景理由まで自動で揃うため、フォロー抜けを大幅に削減します。

📈 CSでの効果

解約兆候の語彙や利用頻度の下落をスコアで検知し、早期の打ち手を提示。担当者は"なぜ今それをやるべきか"まで理解したうえで動けます。

⚙️ 開発での効果

要件の抜け漏れを自動で指摘し、決定事項/未決事項を切り分けて記録。仕様議論の透明性が高まり、後工程での手戻りが減少します。

👥 採用での効果

候補者サマリーを自動生成し、評価観点に沿って強み・懸念・要確認事項を整理。合否判断の根拠が明確になり、面接官間のブレが抑えられます。

導入効果を詳しく知りたい方へ

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よくある質問(FAQ)

Q. tldvは無料プランでも使えますか?

A. tldvでは、録画時間や保管期間に制限があるため、有料プランを推奨します。

Q. 公式APIがなくても自動連携できますか?

A. Zapier、Google Drive/Sheetsなどの組み合わせで実運用可能です。

Q. 日本語の精度はどの程度ですか?

A. tldvの精度に依存します。そこからDifyで、LLMのプロンプト次第で固有名詞・製品名は用語集をワークフローに取り込み、Dify側で補強することで精度が向上します。

Q. Difyはクラウド版のみの対応ですか?

A. 弊社ではクラウド版のDifyを使用した構築支援を提供しています。迅速な導入と運用負荷の軽減を重視したソリューションです。

導入に関するご質問はお気軽に

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競合比較・代替案

録音・要約系の代替としてはFathom、Fireflies、Zoom AI Companion、Notion AI + 音声メモ、Whisper + 独自実装などが挙げられます。一方でtldv × Difyは「文字起こし→要約→アクション→連携」をエンドツーエンドで素早く構築でき、既存SaaSとも親和性高く運用できます。

📚 詳細な比較記事

各手段のメリット・デメリットや、導入判断のポイントは下記の比較記事で詳しく解説しています:
AIワークフロー・Difyで業務効率化を実現する完全ガイド【2025年最新版】

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注意点・リスク

録音品質や話者の被り、環境雑音は要約品質に直結します。固有名詞や社内略語は用語集で補強し、製品名や競合名も辞書化しておくと精度が安定します。また、LLMの出力ばらつきは評価指標とA/Bテストで継続的に均し込み、改善サイクルを仕組み化することが重要です。

次のアクション(お問い合わせ)

導入可否の簡易診断(15分)を無償で実施します。以下の情報をご用意ください。

📋 ご準備いただく情報

  • 現在の会議ツール(Zoom/Meet 等)と録画運用の有無
  • tldvの利用状況(プラン/運用フロー)
  • 出力先(Slack/Notion/CRM/メール)と望ましい通知タイミング
  • 成果指標(例: 要約作成時間削減、商談フォロー率、受注確度向上 など)

テンプレート提供(15万円)/構築支援(100万円)をご希望の方は、「テンプレート希望」または「構築支援希望」とあわせてご連絡ください。

執筆者

田中 慎

田中 慎

CEO / PM / Vibe Coder

2011年新卒で受託開発/自社メディア企業にWebデザイナーとして入社。1年半ほど受託案件のディレクション/デザイン/開発に従事。2012年株式会社サイバーエージェントに転職し、約4年間エンジニアとしてポイントプラットフォーム事業、2つのコミュニティ事業の立ち上げ・運用に従事。同時に個人事業主としてWebサービス/メディアの開発をスタートし、年間3,000万円以上の利益を創出。2017年株式会社overflowを共同創業者・代表取締役CPOとして設立。2つのHR SaaS事業をゼロから立ち上げ、累計1,000社以上の企業、エンジニア/PMなど3万人以上が利用するサービスへと成長させた。現在はAI Nativeの創業者として、AIと人間の共創による新しい価値創造を推進。